「とんかつ武信」の始まり

わたしの父・武田悦夫は、50年以上も前に長野の田舎から上京。都内の精肉店で肉の加工処理の仕事についていました。

取引先であった、とんかつ「青山井泉(現まい泉)」の創業者・小出千代子氏に、仕事ぶりを認められ、お声がけいただいたところから、とんかつ職人の道を歩み始めます。

現場主義の小出氏とともに、毎朝、市場での仕入れ、肉の仕込みから調理まで、厨房すべての業務を担い、経営も含め、とんかつ店の一から十までを身につけました。そして、1975年、神奈川県川崎市(小田急線生田駅そば)に「とんかつ武信」を開業したのです。

店の名は武田信玄公に由来します

父は、建具職人の長男で、武田信玄が治めていた信州・長野県東御町(とうみ)の出身です。

戦国最強の武将とうたわれ、甲斐の虎と恐れられた武田信玄。同じ武田の姓、故郷の英雄である信玄公への思いを馳せながら、店に「とんかつ武信」と名付けさせていただきました。同時に「信」に込めたのは、お客様からの「信用」と「信頼」を寄せてもらえる店になるために、末長く、一途に、やっていくという決意でした。

最初は、カウンターわずか5席と座敷席が3つの、小さな庶民的なお店でしたが、父は、その後、近くに店を移転。より多くのお客様に気兼ねなくいらしていただけるよう、モダンな建物の、清潔感を売りにした店に変えました。

街の魅力に惹かれて代々木上原へ

わたしは日本の大学を卒業後、アメリカの大学で経営学を学び、帰国後、父の店や他の飲食店で修行をしていました。そのうちに自分ならこういうやり方でやりたい、こんな店にしたいという気持ちがどんどん膨らみ、2006年、この代々木上原の街に「とんかつ武信 代々木上原店」を暖簾分けで開業したのです。

代々木上原は、下町的な親しみやすさと、新しいものが融合し、それらが共存する街です。その魅力に惹かれると同時に、知らない土地に店を開くにあたっては、この街に住む人たちの暮らしに溶けこんだ「街の財産になるようなお店」をめざそうと心に決めました。

「軽やかさ」が武信のとんかつの特徴です

「食の安心、安全」の観点から使う素材一つひとつにこだわりたい。いつでも、何を食べても「美味しいね!」と喜んでいただきたい。そして地元のお客様に長く愛されるお店にしたい。

そう考えて父の代から半世紀近く、あれこれと吟味を重ね、そうしてたどり着いたのが「千葉県産林SPF豚」「こめ油」「武信オリジナルの特製の生パン粉」「無農薬栽培米」「自家製ぬか漬け」の5つのこだわり食材でした。

やわらかくジューシーな肉質の“林SPF豚”。希少性が高く低カロリーの“こめ油”。さっくりと揚がる“オリジナルの特製生パン粉”。丁寧に揚げたてを供する「武信のとんかつ」の特徴は、ひとことで言うなら『軽やかさ』です。食後の満腹感はあっても胃もたれしない。揚物なのに、すぐにまた食べたくなる。父と子二代で、そんな理想的なとんかつを創りあげることができました。

その軽やかなとんかつを、炊き上げた“合鴨農法の無農薬栽培米”と、長年使っているぬか床で丁寧に漬けた”自家製ぬか漬け“でゆっくりと味わっていただく。わたしたちの願いは、これらに尽きます。

お客様に、武信でしか食べられない名物を

また、その一方で、代々木上原だからこその新しい味、オリジナルな美味しさは何か。

武信でしか食べられない商品を、と考案したのが『名物醤油かつ丼』です。

日本には無数のタイプのかつ丼があります。卵でとじるかつ丼、新潟のタレかつ丼、名古屋の味噌カツ丼、岡山のデミグラスソースかつ丼などなど。

それらに負けない、今までにないものをと、何度何度も試作をくり返した末に生まれたのが“衣サクサクのさっぱり和風のかつ丼”でした。醤油ベースの、独自の甘辛ダレを使って「大葉」「削り節」「大根おろし」といった和のトッピングをあしらった、どこにもないオリジナルかつ丼。お蔭様で、その美味しさは口コミで広がり、多くのメディアでも取り上げていただけるようになりました。

この街に住む人にいちばん愛されるお店に

「とんかつ武信 代々木上原店」は生まれて、まだ10数年です。それでも、わたしたちは、街に馴染んだ「老舗のとんかつ屋」のように、この街に住む人に「いちばん愛される店」でありたいと、店を商っております。

いつでも、だれとでも、気軽に普段使いができる、街のとんかつ屋“武信”。幅広くいろいろなお客様にご利用いただけるよう、とんかつの「肉の量」も選べるようになっています。女性でも、男性でも、ご年配の方でも、お子様でも、ご自身にとって、ちょうどいい量のとんかつがお召し上がりいただけます。

さらにメニューはとんかつ、かつ丼だけではなく、オリジナルのカツカレー、カツ煮、生姜焼き、新鮮な魚介のフライなど、多彩な品をご用意いたしました。どうぞ、お一人で、ご家族で、ご友人とご一緒に。また、店内で、テイクアウトで。わたしたちの心遣いのひと皿を気軽に味わっていただければ、たいへん嬉しく思います。

とんかつ武信 代々木上原 店主 武田和也

武信の歩みHISTORY

1975年 神奈川県川崎市(生田)に「とんかつ武信」を開業
1997年 店舗を移転
2006年 代々木上原に「とんかつ武信」を開業
2011年 フィリピンのマニラに、とんかつ専門店「YABU」を監修(現在15店舗)
2014年 フィリピンの小学校給食支援をスタート
2015年 ミシュランガイド東京 2015 ビブグルマン
2016年 ミシュランガイド東京 2016 ビブグルマン
2017年 西武百貨店のヒレカツサンドを監修
食べログ とんかつ百名店2017
全国丼グランプリ金賞
2018年 全国丼グランプリ金賞
2019年 食べログ とんかつ百名店 2019
全国丼グランプリ金賞
2021年 食べログ とんかつ百名店 2021

講演・メディア(テレビ、雑誌、ラジオなど)多数

武信が関わる海外監修店舗について